「営業に人格指導するな! 数字が出なくなる!」

 思いを素直に発信する大切さを伝えたくて、数年前にグローバル時代のマネジメント養成予備校を設立した。

 生徒の所属業種はもちろん多種多様、年齢は20代~50代と世界でも稀な広がりだ。こんなに経験差のある社会人の間で議論が成り立ちうるのか? と疑問に思うかもしれない。でも立派に議論は深まり、互いの成長を促していくのだ。

 経験は武器であり、弱みにもなる。新人時代に学んだことだ。だから、多様性環境を作ることに徹底的にこだわっている。

 新人は時に、常識を疑い、真実を抉り出すことの大切さを思い出させてくれる。逆に高齢者も大切だ。昨今バブルの話をしても、ピンとこない世代が増えた。お荷物世代と言われるわれわれ50代は、バブルの生成と崩壊を言葉にして、伝えることからビジネスパーソンとしての自身の市場価値を高めることができる。世代を超えて、本音をぶつけ合うことからどれだけの学びがあることか!

 個々人が発信する力をマネジメントの側から表現すると、個々人の感性を引き出す力と置き換えられる。