バッチ式と枚葉式の2種類の洗浄装置

 洗浄装置には、25~50枚のシリコンウエハを一度に洗浄するバッチ式(別名、ウエットステーション)と、ウエハを1枚ずつ洗浄する枚葉式(別名、スプレー式)の2種類の洗浄装置がある。

 バッチ式洗浄装置は、ウエハからはがれた異物がウエハに再付着するという問題があるが、一度に大量のウエハを洗浄できるためスループット(処理効率)が高い。そのため、スループットを優先していた2009年までは、バッチ式が洗浄装置の主役だった(図1)。

図1 洗浄装置の出荷額
(出所:世界半導体製造装置・試験/検査装置市場年鑑(2016,,2019)のデータを基に筆者作成)

 一方、枚葉式洗浄装置は、異物の再付着の問題はないが、ウエハを1枚ずつ洗浄するため、スループットが低いという問題があり、2009年以前は、あまり普及していなかった。

 ところが、枚葉式洗浄装置が、1台の装置内に、洗浄層を8カップ、16カップ、32カップと増やしていったため、問題となっていたスループットがバッチ式に追いつき、追い抜いてしまった。

 すると、異物の再付着の問題を抱えているバッチ式洗浄装置を積極的に使う理由が無くなったため、2009年を境に、洗浄装置の主役は、バッチ式から枚葉式に移行した。要するに、洗浄装置において、パラダイムシフトが起きたわけだ。

 その結果、2009年以降は、バッチ式洗浄装置の出荷額が1000憶円前後で横ばいであるのに対し、枚葉式洗浄装置では2018年にバッチ式の4倍以上の4291憶円を記録するに至っている。

 以下では、洗浄装置の主役となった枚葉式の企業別シェアや出荷台数を見てみよう。

スクリーンの枚葉式洗浄装置「SU-3300」(同社ホームページより)