注目すべきはレフリーの手

――そこまでしてくれるんですか!

大西 ラグビーのレフリーは、「ジャッジ」するというよりも試合を「コーディネート」する役回りなんです。事前に「これをしたら反則だよ」って言ってくれるレフリーなんて、ほかのスポーツではあまりないですよね。

ーー確かに。なんかいい先生みたいです。

大西 だからラグビー選手はレフリーをとてもリスペクトしてます。レフリーと会話できるのも基本キャプテンだけ。レフリーは、「コーディネーター」として、状況をしっかり見ながら、数ある反則をさばいて、試合をつくっていく大事な役目なんです。レフリーの動きは要チェックですよ。

ーーそうか・・・これまで完全にボールの動きに気をとられていました。

大西 反則だって、いま何の反則だったのか。じつは全部レフリーが説明してくれているんです。笛が鳴ったあと、手でちゃんと反則のジェスチャーしていますよ。

 あとは、手の「高さ」にも注目です。真横にサッと伸ばしたらアドバンテージ、ちょこんとこぶしを突き出すとフリーキック、真上に腕を伸ばすとペナルティ。かなりざっくりとした説明ですが、初心者の方は手の上がる角度に比例して重い反則になる、ということはぜひ覚えておきましょう。

「ラグビーは3つのルールで熱狂できる」(大西将太郎・著/ワニブックス)