アンドリュース・クロスが打ち振られる、観客参加の「アムステルダムの歌」合唱

 かたやトリエンナーレのガバナンス不在、かたやお台場の駄々洩れ下水、8月は微妙な話題が続きました。

 多くの原稿を私は仕事で滞在したアムステルダムから出稿しましたが、そこで欧州と日本の違いを痛感させられるイベントに遭遇しました。

 8月18日に関係者から招待していただいた、アムステルダムの運河で開催された水上コンサートについて、お話したいと思います。

市民のボートが観客席

運河一面に浮かぶ、市民のボートが観客席となるアムステルダムの水上コンサート

 8月18日の土曜日、長年国連機関で活躍しておられる女性弁護士にお招きいただいて、夏にアムステルダムの運河で開催される恒例行事の水上コンサートを聴くことができました。

 場所はアムステルダム中心部を弧状に囲む「プリンゼン運河( Prinsengracht)」の中ほどで、水上に張り出して特設ステージが作られています。

 橋を2、3本挟んだ向こうには、運河に添って「西教会」と「西市場」が見えています。

 この「西教会」裏の広場は、少し前まで常に人でごった返していました。長い行列ができているのです。

 アンネ・フランク・ハウス博物館の入り口が、西教会裏の広場に面してしつらえられているため、季節や天候のいかんによらず、人の影が絶えることがなかったのです。

 それが昨年からは、人影がまばらになりました。といっても、決して、入場者数が減ったわけではありません。