午前10時から始まった行事、正午前に現れたのがSBYの長男アグス夫妻、次男エディ・バスコロ・ユドヨノ氏夫妻で、PDIPのハスト・クリスティヤント事務局長が門前で出迎え、宴会場のメガワティ元大統領とその長女プアン・マハラニ人材文化開発担当調整相の隣というVIP席に座り歓談。
メガワティ元大統領の長男でPDI幹部のプラナンダ氏夫妻も入っての記念撮影はメガワティ元大統領とSBY一族による「和解」として大きく報じられた。
6月1日にシンガポールで死去したSBYのアニ夫人の葬儀がジャカルタの英雄墓地で6月2日に執り行われた際、歴代大統領として参列したメガワティ元大統領のところにSBYが歩み寄って固い握手を交わした。
2004年にメガワティ内閣を飛び出して2004年、2009年の大統領選でメガワティ元大統領を敗北に追い込んで以来「犬猿の仲」と言われた両者の握手は葬儀の席とはいえ「素晴らしい兆候」(民主党幹部)としてこちらも大きなニュースになった。
国民信託党はプラボウォとの決別表明
さらに野党連合の一角を占める「国民信託党(PAN)」のバラ・ハシブアン副議長は6月5日、「プラボウォ氏のグリンドラ党、民主党などとの連合は大統領選期間中のことであり、それは終わった。今後どうするかは党大会で選択することになる」と述べて今後はプラボウォ氏のグリンドラ党などとの野党連合とは一線を画し、独自の路線を進む方針を明らかにした。
PANは1998年のスハルト長期独裁政権打倒の民主化運動の盛り上がりの中でイスラム指導者の一人であったアミン・ライス氏が結党した由緒ある政党で、都市部の若者や敬虔なイスラム教徒の支持基盤が大統領選でもプラボウォ支持票に繋がった政党である。
アミン・ライス氏は選挙結果発表後もこれを拒否するプラボウォ氏の強力な同調者の一人として選挙不正追及のための国民運動を呼びかけ、フィリピンのマルコス大統領を辞任に追い込んだ運動にちなみ「インドネシアでピープルパワーを巻き起こす」などと発言、強硬姿勢を鮮明にしていた。