春を迎えているロシアは、2012年の大統領選挙に向けて政界が騒がしくなってきた。
ロシアで社会主義を棺桶に閉じ込めて、釘を打ち込んだのはミハイル・ゴルバチョフ氏だった。2月21日、ゴルバチョフ氏は、「ロシアの民主主義は中途半端」「プーチンとメドベージェフの2人が次期大統領選の候補を決めるのは傲慢の極みである」と激しく両氏を批判した。
「ロシアには『公平な選挙』が必要」
チュニジアのジャスミン革命に触発されたアラブ諸国の反政府運動は、ロシアにも起こり得るのだろうか。アラブ諸国と同様に、ロシアでも貧富の差が拡大し、独裁的な政権が長期化している。
プーチンとメドベージェフ両氏は、アラブ世界の「シナリオ」はロシアに当てはまらないと反論するが、2月下旬に発表された世論調査の結果によれば、「二頭政権」に反対する、もしくは受け入れないという人の数はこの1カ月で急速に増えた。
「世論調査基金」は毎週、政権に対する反対感情の「温度」を計っている。2011年2月25日に発表した調査結果によれば、「現政権に反対するデモに参加する構えがある」と答えた人の割合は49%に達した。2010年2月14日には、その数字は30%だった。
しかし、「もし、今度の日曜日にデモが行われたら参加する」と答えたのは24%だ。昨年の同時期と比べると4%しか上昇していない。