一人ひとりの小さな助けが、いずれ大きな力となる。

(五十嵐 悠紀:明治大学総合数理学部 専任准教授)

 インターネットを通じて、応援したい人に資金提供できる仕組みである「クラウドファンディング」。皆さんも聞いたことがあるのではないだろうか。

 その中でも、日本で初めてのクラウドファンディングサービス「Readyfor(レディーフォー)」は、「Readyfor College」で大学とも包括提携したり、ガバメントクラウドファンディング(Government Crowd Funding)「Readyforふるさと納税」として新しいふるさと納税の仕組みを提供したりと、次々に新しい取り組みを提供して話題になっている。

 筆者は、情報系の学会の昼食時間を利用して、女性研究者・女子学生の交流を促進する場となる各種イベントを開催してきた。これまでには「子育てとの両立」「海外留学」「起業」など、毎回さまざまなテーマを設けてゲストにトークしてもらい、女子学生や女性エンジニア・研究者が聞くといったスタイルで開催している。

 今年は2019年3月6日、情報処理学会の昼食時に、READYFORの創業者であり代表取締役CEOでもある米良はるか氏をゲストに招いてトークイベントを開催した。今回はその時の様子をお伝えする。 

「インタラクション2019併設 Women’s Luncheon」(http://tinyurl.com/i2019womens

知られてきたクラウドファンディング

READYFOR創業者・代表取締役CEO 米良はるか氏。

 READYFORは2014年7月設立。だが、実際のサービスは米良氏が大学院1年生のころ、2011年3月には、すでに日本で初めてのクラウドファンディングとしてスタートしている。Readyforのビジョン「誰もがやりたいことをできる世の中をつくる」と、ミッション「想いの乗ったお金の流れを増やす」は今も変わらない。

 クラウドファンディングはお金を必要とする人がアイデアをサイトに載せて、それを応援したい人がお金を出すという仕組みだ。Readyforでは「寄付型」と「購入型」という2つのお金の出し方がある。