中国事業を地場eコマース企業と統合か
米アマゾン・ドットコムの中国事業は、同国のeコマース企業と統合する計画を立てており、協議を進めていると、中国の経済誌「財経」が伝えている。
その企業とは、カオラ(考拉)。同社はインターネットサービス会社ネットイース(網易)の傘下企業で、輸入品販売の大手である。アマゾンは、この分野でカオラと連携し、中国のeコマース市場でシェア拡大を図るようだ。
中国市場、アリババとJD.comで75%占める
アマゾンが中国市場に進出したのは、15年前。当初は、2004年に買収したJoyo.com(卓越網)との共同ブランドで事業を展開していたが、2011年に自社ブランド「Amazon.cn(亞馬遜)」を立ち上げた。
しかし、同国市場では、アリババ・グループ(阿里巴巴集団)とJD.com(京東商城)による複占が続いている。米eマーケターによると、アリババのシェアは実に、58.2%。JD.comは16.3%。この2社で、同国eコマース市場の4分の3を占めている。
これに対し、アマゾンのシェアは1%未満で、順位は7位にとどまるという状況(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。
アマゾンは2016年、米国や日本などで展開している有料会員プログラム「Prime」を中国でも開始し、顧客の囲い込みを図った。しかし、米モトリーフールによると、同国では思ったような結果が表れず、他国のような展開に至っていない。
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