(花園 祐:中国在住ジャーナリスト)
中国の自動車市場の成長に、ついにストップがかかりました。
中国汽車工業協会によると、2018年の中国自動車販売台数は前年比2.8%減の2808.1万台となりました。国・地域別販売台数で世界首位の座は維持しましたが、28年ぶりの前年割れです。
一方、新エネルギー車の販売台数は同61.7%増の125.6万台となり、好調な成長を維持しました。その中で日系メーカーは全体販売台数でシェアを伸ばすなど躍進を続けています。
そこで今回は、2018年の中国自動車市場のデータをおさらいしつつ、2019年の市場を展望してみたいと思います。
第3四半期から腰折れ
2018年の中国自動車市場は、春節の影響で営業日数が前年より少なかった2月を除き、上半期は一貫してプラス成長を維持していました。それが急変したのは第3四半期の始まりとなる7月からです。上半期とは打って変わって、7月以降、一貫して前年割れが続いたのです(下のグラフ)。