父君は戦後50年の年に、感謝の気持ちで戦友と共に1000本の桜を南京市に寄贈する。植樹10年目の2006年、たかし氏は父君の戦友たちと共に南京市を訪問し、南京大虐殺記念館にも行き、「全日本人が南京に行って、土下座しても許されない行為だ」との強烈な印象を受ける。

 同時に、「南京事件からたった8年しか経っていないのに、中国人がそんなに親切な対応をしてくれるものだろうか」と強い疑念を抱いたという。

 「そうでない(筆者注:大虐殺が嘘)としたら、これは一言二言、言わせてほしいと思い、さらに勉強を深めていった」と言い、同年6月13日には「いわゆる南京大虐殺の再検証に関する質問主意書」を政府に提出している。

 河村市長は、南京市との姉妹都市として友好関係を一層深めるためにも本当の話ができなければならない、棘を抜いてこそ本当の日中友好も始まるとの強い思いがあったという。

 当初中国は、南京市民30万人が日本軍によって虐殺されたと主張していたが、2018年6月24日に福田康夫元首相が訪問した際、館長は30万人という数字は南京に至るまで日本軍が戦争しながら殺害した人を含めた数字であり、南京市内にいなかった人を含む数字であると説明したとされる。

 他方で、昨年のリ・リニューアルでは世界に流布する原動力ともなってきた本多氏やアイリス・チャンの関係資料が削除されたという。

 これらは、「南京大虐殺」に大きな地殻変動が起き始めたことを意味するのではないだろうか。

 いよいよ、「南京大虐殺」の虚構が崩壊し始めたことを物語るものかもしれない。