この比率は毎年上昇している。
ソウル交通公社によると、「無料乗車」のための「機会損失」は、3600億ウォンを超える。全体の赤字の7割ほどが「無料乗車」のためだというのだ。
ソウル市長が、中央政府に「善処」を求めたのは、この地下鉄無料が老人福祉法に定めてあるからだ。
「もう無理です」…民間地下鉄からは悲鳴
「もう無理です。高齢者の有料化を進めてほしい」
2018年7月、ソウルと新都市である盆唐(ブンダン)などを結ぶ地下鉄「新盆唐線」を運行する民間企業は、国土交通部に料金の変更を申請した。
民間企業が運行する地下鉄は、老人福祉法で定める「無料乗車」には入っていない。しかし、事業認可を得る際に、政府と「無料乗車」の協約を結んでいる場合が多い。
新盆唐線もこのケースだが、「2017年の高齢者無料乗車比率は16%を超え、2011年の開業前に事業計画を作ったときの比率よりもはるかに高い」として運賃変更を求めている。
ソウル交通公社の「無料乗車」制度の変更要求、新盆唐線の「有料化料金変更」に対して政府は、態度を保留している。
ソウルの地下鉄も新盆唐線も、赤字路線で、いずれも「料金値上げ」も検討中だ。
だが、国土交通部は簡単にはオーケーしそうにない。となれば、値上げも避けられなくなる。