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 韓国でも、社会福祉政策など多くの面で、たくさんの課題に直面し始めている。

 前回、「韓国で批判沸騰する『雇用世襲問題』」(JBpress2018年10月24日)でソウルの地下鉄の正規職転換問題を紹介した。

 実は、ソウルの地下鉄は、高齢社会突入によるさらに深刻な問題を抱えているのだ。

 2018年10月18日、国会の行政安全委員会で、ソウルで地下鉄8路線を管理・運行する「ソウル交通公社」の経営問題についての質問が出た。

赤字の大半は無料乗車のせいだ

 慢性的な赤字を抱える中で、「無理な正規職転換」を進めているのは、公社を傘下に持つソウル市のポピュリズム政策のせいではないか、という趣旨の質問が野党議員からあった。

 政治的な質問だが、これに次期大統領候補としても名前が挙がる与党・共に民主党所属の朴元惇(パク・ウォンスン=1956年生)市長はこう答えた。

 「赤字のうち大半は、無料乗車のせいで中央政府の決断が必要だ」

 ソウル市の経営能力のせいでも、正規職への転換のせいでもない、という趣旨だ。一体、どういうことなのか?

 ソウル交通公社は深刻な経営問題を抱えている。2015年以降、巨額の赤字が続いているのだ。

 営業赤字の額は、2015年3454億ウォン(1円=10ウォン)、2016年3306億ウォン、2017年は5520億ウォンになった。2018年も上半期(1月~6月)だけで2596億ウォンの赤字だった。