寧子は親切な人たちに支えられ、戸惑いながらも新しい職場に慣れ始める。今度こそ、うまくいくかもしれない。だが、他愛もない話から、相変わらず自分が空気を読めていないこと、他人とはわかり合えないことに気づく。
嫌われてもいい、と思えば楽になれるが・・・
嫌われてもいい。そう思えば、気持ちは楽になる。でも、嫌われたくないから空気を読む。そして、少しずつ自分が自分らしくなくなっていく。自分を守るための空気を読むという行為がいつしか自分を傷つけている。
試写室ではかなりの数の若い女性がすすり泣いている気配がしていた。多くの人が生きづらさを抱えて生きている。
大らかさは失われ、ジュリーみたいな大スターでさえ、「空気を読め」と叱られる時代。人に傷つけられたり、傷つけたりしたくなければ、いっそ布団の中で過ごすのが最良の策である。
『生きてるだけで、愛。』
出演:趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美/松重豊/石橋静河 織田梨沙/仲 里依紗
監督・脚本:関根光才 音楽:世武裕子
原作:本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)
製作幹事 :ハピネット、スタイルジャム 企画・制作プロダクション:スタイルジャム
配給:クロックワークス
©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会 公式サイト:http://ikiai.jp
11 月 9 日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー