女性の「働きやすさ」追求は社員満足につながる

 ノバレーゼでは、「自己申告制度」を導入して個人の斟酌すべき事情を明確化し、「フレックスタイム制度」や「在宅勤務制度」の導入で育休明けの女性たちの時間的制約を克服。また、育児はもとより親の介護などで引越しが難しいケースも考慮し、「勤務地限定社員制度」も導入している。

 こうした制度整備と積極運用を通じて、育休からの復職率は94%に達し、全管理職に占める女性比率も30%に達する。

 女性の働きやすさを追求すると、それは男性の働きやすさにつながる。なぜなら、上記の諸制度は男性にも適用されるからだ。つまりは、「社員満足」の実現である。

「社員満足」の追求と言えば、ノバレーゼでは「有給休暇取得100%」を義務化している。ブライダルなどサービス業は仕事がハードで、とかく有給休暇を取りにくい。特に土日祝祭日の書き入れ時の取得など論外だ。それがブライダル業界における「入社3年以内離職率30%」の理由の1つだという意見もある。

 そこで、ノバレーゼはあえて土日祝祭日を含む取得100%を義務化した。制度だけあっても使いにくい“空気”があっては無意味なので、管理職の意識変革を促進し“休める風土”に変えた。

「各現場において、“どうすれば土日祝祭日に休めるか、残った少ないメンバーでどうすれば現場を回せるか?”を工夫するようになり、結果的に生産性が向上して休めるようになったのです」と荻野氏は言う。

 2018年3月の対前年度比1000組増の披露宴受注4000組突破の背景には、こうした取り組みの数々があったのである。

社長以下幹部層の早期引退を目指す

 女性がキャリアを重ねるのは素晴らしいことだが、では、それが実現できればそれで良いのかと言えば、決してそうではない。