韓国のBMW車オーナーら、出火事故で同社を刑事告訴

独BMW車の出火事故について、ソウルで会見し説明するヨハン・エベンビヒラー品質管理担当副社長(2018年8月6日撮影)。(c)AFP PHOTO / Jung Yeon-je 〔AFPBB News

 「ホゲン」とは韓国の新造語で、売り手にとって騙しやすく扱いやすい顧客を指す。

 実店舗からネット販売へと消費形態が大きく変化しているなか、同じ製品でも値段が多様化し、モノを安く買えなかったり、売り手の言いなりになる人を「ホゲン」と呼び始めたのだ。

 さて、韓国では今年に入ってドイツ製の乗用車BMWで出火する事故が相次いでいる。8か月間で41台が出火し、ついに韓国政府は対象車両の所有者に対し、運転自粛を勧告するまでに発展した。

韓国市場をないがしろにするBMW

 これに対し、BMWコリアのキム・ヒョジュン会長はすぐ謝罪会見を開いた。

 ところが、ドイツ本社の役員は、中国・新華社通信のインタビューで「韓国で火災が集中しているのは、韓国現地の交通条件や運転習慣のせいだ」と述べ、韓国国民の怒りを買った。

 すぐに、BMWコリアがことの重大さに気づき、ドイツ語から英語への翻訳で誤訳があり、実際は「火災原因がEGR(排気ガス再循環装置)の欠陥と、高い累積走行距離、持続的な高速走行などである」であったと訂正した。

 しかし、それはそれでBMW本社とBMWコリアのコミュニケーションのなさを叩かれる材料になった。

 というのも、累積走行距離の長さや持続的な高速走行は韓国ではなく中国市場における特徴だからだ。