中国の大富豪、王健林氏が率いるワンダグループなどが手掛ける巨大リゾート開発計画の展示ギャラリー。「ココナッツの木」より高い建物がないランカウイ島で、40階建ての超高級高層マンションなどを建設予定。営業スタッフは、「台湾人」だという(マレーシア・ランカウイ島。筆者撮影)

 かつて(日本語が流暢で)駐日中国大使を務めた中国の王毅外相が、今日(8月1日)、マレーシアのマハティール首相を表敬訪問する。

 8月中旬(17日前後で最終調整)(下線部は8月1日午後修正)に予定されているマハティール首相と習近平国家主席の首脳会談を前に、中止された東海岸鉄道(ECRL)など、習国家主席が提唱する経済構想「一帯一路」の中国主導大型プロジェクトなどに関して会談される見通しだ。

 マレーシアには、中国の一帯一路関連プロジェクトが東南アジア地域で断トツに多い。親中のナジブ前政権の外交政策を色濃く反映しており、一帯一路関連のプロジェクトがマレーシアの至る所で進んでいる。

 「中国一の大富豪」といわれた資産家、王健林氏が創業した中国不動産大手、大連万達集団(ワンダ・グループ)などが、世界有数のリゾート地、マレーシアのランカウイ島に、巨大リゾート開発プロジェクトを立ち上げていることを前回紹介した。

 そこで、古代から引き継がれた大自然が魅力のランカウイ島の美しい海岸線に建設される同計画の展示ギャラリーを取材した。

 ギャラリーは、巨大リゾート建設予定地近くの島で一番の観光名所で、最も人気のビーチもあるパンタイ・チャナンにオープンした。

 ランカウイ島は、治安が良く、住民は在宅の場合、鍵をせず、門も開けたままにしている場合が多いが、ここは違う。

 外から眺めていると、展示ギャラリー入り口に立って警備している警備員が、鋭い眼差しでこちらを凝視しているのが分かった。

 ギャラリーにしては珍しく入り口は施錠されていて、訪問客が来るたびに開け閉めし、開放された南国の海岸沿いに建つリゾート地のイメージとかけ離れている印象を受けた。