国内唯一のがん治療装置が故障、2年経て待望の新装置 ウガンダ

ウガンダの首都カンパラのムラゴ病院に新しく設置されたがんの放射線治療装置(2018年1月19日撮影)。(c)AFP PHOTO / SUMY SADURNI〔AFPBB News

 今回も神奈川県立病院機構の土屋了介理事長解任事件について取り上げたい。何度も繰り返すのは、この事件が、日本の自治体病院の無責任体制を象徴しているからだ。

 3月7日、黒岩祐治・神奈川県知事が、自らが三顧の礼で招いた土屋氏を理事長から解任した。

 これに対して、3月26日、土屋氏は横浜地裁に解任処分の取り消しを求め、神奈川県を相手取った訴訟を提訴した。以上は、前回ご紹介したとおりだ。今回は、その後の動きをご紹介したい。

生前葬に集まった100人

 3月31日、横浜市内のホテルで土屋氏の「生前葬と県民の皆様への感謝の集い」が開催された。土屋氏と交流がある約100人が集った。私は事務局を手伝った。

 冒頭の挨拶は、石田忠正・JR貨物会長。古川貞二朗・元官房副長官、仙谷由人・元官房長官と続いた。いずれも土屋氏と改革を進めた同志だ。口を揃えて、今回の黒岩祐治・神奈川県知事の対応を批判した。

 土屋氏の挨拶が面白かった。彼は72才。今後は2つの活動にウェイトを置くという。

 1つは神奈川県庁、および今回の解任騒動を主導した首藤賢治・副知事を筆頭とする県庁職員、さらに康井制洋・神奈川県立病院機構理事長以下幹部と法廷闘争を行うと宣言した。

 首藤氏は元厚労省医系技官。筆者とは灘中学・高校の同窓で、37年のつき合いだ。

 今回の問題が起こる前、つまり第三者委員会が立ち上がる前に、筆者のオフィスを訪れ、「(土屋降ろしに)自らの進退をかける」と明言して帰った。神奈川県の調査が結論ありきの茶番だったことが分かる。