米アップルは3月27日、予定どおり米イリノイ州シカゴの高校でイベントを開催し、この会場で新型の「iPad」を発表した。
これは、同社が「第6世代iPad」と呼ぶ、エントリークラスのモデルで、画面サイズは従来どおりの9.7インチだ。
価格は329ドルからと、昨年(2017年)、値下げして発売した第5世代モデルと同じだが、プロセッサー性能を向上させ、新たにスタイラスペン「Apple Pencil」(別売りで99ドル)を使えるようにしたのが特徴。
教育市場でグーグルのシェア、6割に
同社は併せて、ワープロや表計算などのソフトの最新版や、先生と生徒が課題や配布資料などを共有、管理できるようにするソフト、先生が写真や動画といったクリエイティブなコンテンツを利用できるようにするプログラム、先生と生徒が無料で使えるクラウドストレージの容量の拡大といった特典も発表した。
こうしてアップルは、教育市場に向けてiPadを積極的に売り込みたい考えだ。
英国の市場調査会社フューチャーソース・コンサルティングによると、米国のK-12(幼稚園から高校3年生)教育市場におけるアップルの製ハードウエア製品の出荷台数シェアは、2012年時点で50%を占めていた。
しかし、昨年は、これが19%にまで低下している。一方で、5年前にわずか5%程度だったグーグルのシェアは、昨年59%に拡大。米マイクロソフトのWindows搭載機も、5年前に43%のシェアがあったが、昨年は22%に低下している。