契約時に決めることと言えば、毎月の基本パケット使用量や、時間当たり通話料に連動した基本使用料プランを選ぶことぐらいです。支払い方法もプリペイド方式となっており、毎月、料金が請求されるのではなく、通信キャリアへ先払いした金額から使用料が差し引かれるようになっています。

 最近は、スマホからのモバイル決済によって、いつでもどこでも料金をチャージすることができます。国策もあってか料金は非常に安く、それほど電話をかけない筆者の場合、1回200元(約3500円)をチャージすれば数カ月間は持ちます。

 また、中国での携帯電話の契約は、日本の「MVNO」(仮想移動体通信事業者)のように家電量販店などで端末を購入してSIMカードだけもらう形が一般的です。そのため日本のように通信契約に端末代が組み込まれることはありませんし、「通信キャリアを乗り換えると無料で端末プレゼント」といった、既存契約者にとって不公平な契約プランもありません。

改善には外資参入が必要?

 以上の劣悪な日本のサービス分野に総じて言えるのは、どれも海外との競争にさらされていない“ドメスティック”なサービスであるということです。外資の参入を促したほうが、よほどサービスは改善され、消費者にとっては有益となることでしょう。