1年ぶりに訪れた上海「大江戸温泉物語」(2017年12月、筆者撮影、以下同)

 2016年12月、中国・上海市でスーパー銭湯「大江戸温泉物語」(以下、日本の施設と区別するため「上海大江戸温泉」と表記)がオープンしました。日本の大江戸温泉物語グループが運営する施設に名称も見かけもそっくりなため、中国でお馴染みの“パクリ”施設ではないかと疑われ、日本でも大きなニュースとなりました。

 メディアの報道が過熱する中、筆者は直接現場に赴き、従業員の証言、熊本県庁の見解、大江戸温泉物語グループの回答などをまとめた記事を執筆し、多方面から大きな反応を得ました(2016年12月27日「パクリ疑惑の上海『大江戸温泉物語』に行ってみた」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48789

 その後、同施設に関する報道は年明けからピタリと止み、音沙汰なく現在に至っています。あれからちょうど1年ということで、久しぶりに同施設へ赴き、寒い中ひとっ風呂浴びてきました。今回はその報告をしたいと思います。

報じられない上海大江戸温泉のその後

 本題へ入る前に、改めて1年前の騒動についておさらいしましょう。

 前述の通り、上海大江戸温泉がオープンしたのは昨年12月のことでした。中国の同施設運営側は、日本の大江戸温泉物語グループから正式にライセンスを得ていると主張しました。しかし大江戸温泉物語グループ側が上海の施設とは無関係であると発表したことで一気に報道に火が付きました。