「ORIORI produced byさわや書店」でのイベントの様子

 早いもので、2017年も残りあと2日。おかげさまで、さわや書店グループもなんとか無事に年越しを迎えられそうです。そんな弊社の今年のビッグニュースは、なんといっても久しぶりの新店のオープン。「ORIORI produced byさわや書店」がこの5月に、盛岡駅ビル内に誕生しました。

 しかし同じビル内には、すでに「さわや書店フェザン店」があります。しかも、立地がビルの最上階のため、駅特有のお客様の回遊性もあまり期待できません。既存店との差別化、そして立地のハンデ。お客様に「ついで」ではなく、いかに「目的」を持って足を運んでいただけるか。新店のコンセプトは、この視点から組み立てられました。

 そこで私たちは、「地域密着型」書店を目指すことにしました。まずは地元のジョブカフェさんと連携し、若い方々に向けて「先輩の本棚」フェアを開催。これは、岩手県内の企業経営者や大学教授たちのお薦めの一冊を集めたもの。「紹介者の顔が見える」と好評で、メンバーを入れ替えながらの常設コーナーになりました。

 加えて、店内にイベントスペースを設けることに。地元作家の講演会からサークル活動まで、地域の方々が気軽に利用・参加できるように開放したのです。狙いは当たり、いつも何かイベントを開催している書店、という雰囲気を醸し出すことに成功しました。

 このように、お客様に足を運んでいただくための店づくりを進める一方で、新たな課題も見えてきました。それは、イベントの内容によって不安定になりがちな売り上げを、いかに安定させるのか、です。