COP23閉幕、パリ協定ルール作り前進へ合意

国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)が開かれたドイツ・ボンのラインアウエ公園で、煙を吐き出す「自由の女神」のレプリカ像(2017年11月16日撮影)。(c)AFP/PATRIK STOLLARZ〔AFPBB News

 ドイツ、ボンで開かれていた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP23)は、2020年以降の国際的枠組み「パリ協定」実行へのルール作り交渉の加速などを織り込んだ宣言を採択し閉幕した。

 しかし、ドナルド・トランプ米大統領が、協定脱退を表明、途上国の温暖化対策を支援する基金拠出を取りやめる方針を示すなか、先進国による資金支援が十分行われるのかという懸念が頭をもたげる会議ともなった。

 開催に合わせ、欧州などの研究チームは、世界の二酸化炭素排出量が、今年4年ぶりに増加に転じるとの予測を発表。

 最大の排出国中国での石炭消費が主な要因で、第2の排出国米国は減少しているものの、トランプ大統領は石炭産業拡大政策を進めているのが現実だ。

氷の下に隠されていた恐ろしい生物

 アラスカ州、アリューシャン列島の港町ダッチハーバー。温暖化の影響など、シロイルカの生態研究のため、カニ漁船でベーリング海へと繰り出した大学教授と大学院生たち。

 ソナーを使って調査していると、氷下に正体不明の物体を発見する。引き上げてみると、それは氷結していたソ連の月着陸船。

 そんな宇宙船から飛行士の遺体が消えた。次々と未知の生命体に襲われる人々・・・。

 ベーリング海の漁業拠点、ウナラスカ島ダッチハーバーから始まる『X-コンタクト』(2015)は、冷戦時代のソ連の放射線耐性実験の産物が人々を襲うホラー。

 図らずも氷下から取り出してしまった有害体を葬るには、再び氷に閉ざされた海へと戻し氷漬けにするしかない。

 アラスカ沖で、90キロほどで陸を分断しているベーリング海峡は、100メートル以上海面が低かった2万5000年前から1万2000年間、1500キロほどの陸橋「ベーリンジア」だった。

 紀元前10000年頃、「温暖化」によりベーリンジアが水没してしまう前、現生人類はユーラシアからやって来たと言われている。

 国防上重要な役割を果たす地でもあるアラスカだが、もともと、ロシアの探検家によって「最初に発見」され、1741年に海峡にその名を残す探検家ヴィトゥス・ベーリングが「再発見」、やがて「ロシア領アメリカ」となったという経緯がある。