オーストリアの首都ウィーン

 10月15日にオーストリアで実施された総選挙(下院選挙)で第1党の座を確保した国民党の党首セバスティアン・クルツ氏が、世界中の注目を浴びている。

 その理由は、クルツ氏がなんとまだ31歳という若さで、しかも貴公子然とした甘いマスクのイケメンだからだ。栗色の髪の毛をオールバックにしたヘアスタイルが個性的だが、若き日のバイエルン国王ルートヴィヒ2世を想起させるものがある(下の写真)。

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 クルツ氏は、すでに27歳でオーストリアの外相に就任しており、現在もその職にある。国務大臣としての経験がすでに4年あることになり、国民からの人気もきわめて高い。

 前政権は、第1党の中道左派の「社会民主党」と第2党の中道右派の「国民党」の連立政権だったが、国民的人気を背景に今年5月に国民党の党首となったクルツ氏を意識した社会民主党が総選挙の前倒しに同意し、10月の選挙結果につながったというわけだ。

オーストリア総選挙、中道右派勝利へ 「風雲児」31歳首相誕生か

オーストリア外相で中道右派・国民党党首のセバスティアン・クルツ氏(2017年10月15日撮影)。(c)AFP/ALEX HALADA〔AFPBB News