BIRDMAN創業者でデジタルディレクターの築地ROY良氏(左)とアウル代表取締役兼CEOの北村俊二氏(右)。BIRDMANのミーティングスペースに設置されているバーカウンターにて

 2017年7月20日、クリエイティブプロダクションのBIRDMANとPR会社のアウルが業務提携を発表した。「今回の提携はよりお客様の要望を汲み取り、効果のあるクリエイティブを生み出すための足がかりです」と語るアウル代表取締役兼CEOの北村俊二氏。どんな未来像を描いて今回の提携に踏み切ったのか、北村氏とBIRDMAN創業者、デジタルディレクターの築地ROY良氏に話を聞いた(以下、敬称略)。

プロジェクト早期からPRとクリエイティブを並走させる

――アウルとBIRDMAN、それぞれの事業領域を教えてください。

北村 アウルは戦略を意識したPR会社です。メディア露出を増やすほか、クライアントの広報、マーケティングなども含めて分析を行い、戦略を一緒に考えて行くことを強みとしています。弊社が提供しているトレンド記事を素早く発見できる検索エンジン「RUNDA」はインターネット上のニュース2000万件のデータを保存しています。このエンジンから“いま”、”これから”何がトレンドになっているのかを調べて、提案していくことで素早く成果につなげていくことができると自負しています。

築地 BIRDMANは、東京とニューヨークにオフィスを構え、特にデジタル領域を得意とするクリエイティブ集団です。YouTube動画はもちろん、今年はNIKEの施策としてランニングコースにLEDスクリーンを立てて、自分のゴーストと併走できる屋外広告を作りました。いまはイベントや屋外広告など、あらゆるものにデジタルが関わっています。当初はWEBが主だったのですが、「デジタル」が介在するものなら何でもできる集団です。

ゴーストと併走できるNIKEの屋外広告

北村 BIRDMANは今年、カンヌライオンズ(※1)でも17の賞をとりました。毎年数多くの広告賞をとっているクリエイティブ集団です。初めてお仕事でご一緒したのは、2015年に行ったクロックス・ジャパンの「空中ストア」のイベントです。軽さは視覚的になかなか表現がしづらいのですが、BIRDMANさんはドローンを使って表現してくれました。

築地 あれは上手くタッグが組めましたね。アウルさんがドローンを商用に使うというトレンドを創ってくれたので、ドローンの目新しさもあったのか開発段階から取材が入り、テレビで放送してもらいました。

北村 結果、CLIO賞も受賞でき、世界60カ国で報道してもらえました。

(※1 )ONE SHOW、CLIO賞と並ぶ、世界3大広告賞の一つ。