西武・プリンスホテルズワールドワイド代表取締役社長の金田佳季氏(撮影:内海裕之)

 2035年度に営業利益1000億円以上を目指している西武ホールディングス。そのうち約430億円をホテル・レジャー事業で稼ぐ計画を立てており、ホテル事業の比重は今後も増していく。「日本をオリジン(起源)としたグローバルホテルチェーン」のスローガンの下、国内外で250ホテルの展開を打ち出しているのが、西武・プリンスホテルズワールドワイドだ。同社の金田佳季社長に今後の事業戦略について話を聞いた。

アセットライト転換で狙う、運営受託型ホテルの「勝ち筋」

──金田さんは新卒で東急ホテルズ・インターナショナルに入社し、その後、パン パシフィック ホテルズ アンド リゾーツを経て2010年にプリンスホテル(現 西武・プリンスホテルズワールドワイド)に転じたホテル経営のプロです。金田さんが考えるホテルビジネスの要諦とは?

金田佳季氏(以下敬称略) 以前は、日本の主要なホテル企業の多くがオーナーオペレーターといって、ホテルの所有も運営もするビジネスモデルでした。西武グループではコロナ禍を機に、資産を持たないアセットライトや、資産を流動化した資金で新たな再開発などに投資する、キャピタルリサイクルのビジネスモデルにシフトしています。

 海外に目を転じると、アメリカの大手ホテルチェーンのマリオットやヒルトン、ハイアットなども、もともとはオーナーオペレーターでしたが、いくつかのフラッグシップホテルを除き、ある時期から運営特化型のMC(マネジメント・コントラクト=管理運営受託方式)スタイルに転換し、ネットワークを拡大しました。

 運営特化型のホテルオペレーターにとって大切なことは、CS(顧客満足度)はもちろん、人手不足の中で重要度が増しているES(従業員満足度)や、OS(ホテルオーナー満足度)を、どうバランスを取りながら高めていくかにあります。そこで鍵を握るのがブランド力と人財力です。

──2024年5月から「日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーンへ」というスローガンを立て、35年に国内外でホテル数を250にする目標(25年11月時点で国内61、海外34の計95ホテル)を掲げています。今後は海外展開を強化していくのでしょうか。