資本提携で合意したトヨタの豊田章男社長(左)とマツダの小飼雅道社長(右)(写真提供:トヨタ)

 8月4日、トヨタ自動車とマツダが資本提携に関する記者会見を開いた。

 具体的な内容は、(1)両社共同の製造拠点を北米に新設し2021年に稼働、(2)EV(電気自動車)の共同開発、(3)通信やビッグデータを活用したコネクテッドカーでの連携、(4)将来的に自動運転へとつながる高度な運転支援システムでの連携、そして(5)商品(モデル)の相互補完──という5項目だ。

マツダの次世代パワートレインの導入計画。マツダの記者会見場にて筆者撮影

EVは“1つの要素”に過ぎない

 このように提携の内容は幅広い。だが、同会見に関する大手メディアは「EVありき」という偏った報道が目立った。

 そうした報道に対して、会見したトヨタとマツダの関係者らからは「会見の内容が正しく伝わっておらず、とても残念だ」という声が聞かれた。筆者も同意見である。