世界で異色、「あん」抜きには語れない日本の豆料理

消費量減の時代に見直したい、豆の多能性

2017.07.07(Fri)佐藤 成美

かつて日本は豆の輸出国だった

 日本で一番の豆の生産地は北海道だ。十勝地方を中心に北海道では東京23区よりも広大な面積で豆類が栽培されている。北海道で豆が栽培されるようになったのは、明治時代に開拓者が各地の豆を持ち込んだのが始まりという。品種改良や栽培の工夫により商業作物として栽培は広がり、北海道は豆の一大生産地となった。

大豆畑で収穫される大豆。

 戦前はインゲン豆やエンドウ豆が輸出の花形だった。昭和に入っても、ヨーロッパや米国への輸出が続いた。現在からは想像できないが、米国は日本の豆に高い関税をかけ、日本の豆の輸入にストップをかけたほどだったという。

 しかし、1961年に大豆の輸入が自由化されると大豆の輸入量が増し、豆の作付面積は激減した。さらには雑豆類の輸入も増え、いまや日本は豆の輸入国になってしまった。

豆の魅力を再発見したい

 節分の豆やお彼岸のおはぎなど、日本人の文化や行事にも豆が深く関わっていることから、日本人にとって豆が大切な食べ物でありつづけてきたことが分かる。

 また、豆は健康食品とよくいわれる。大豆に含まれるタンパク質に加え、近頃は食物繊維や小豆などの皮に含まれるポリフェノールが注目されている。豆類は鉄分やビタミンB1も豊富だ。世界的に人口が増加し、食糧不足が懸念される中、これからも栄養源として人類を支えてくれるに違いない。

 豆類は種類によって色や形、模様がさまざまでその愛らしい姿も魅力だ。最近ではレンズマメやひよこ豆など海外で食べられている豆類もスーパーマーケットで見かけるようになった。乾燥豆を調理するのはたしかに面倒だが、手軽な缶詰を利用するなどして豆を食生活に取り入れて、新たな豆の魅力を探してみたい。

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