GEは世の中の変化を機敏にとらえ、環境はコストではなく利益になることをいち早く察知し実行に移したパイオニア企業として、先行者利益を獲得したのです。

巨大な小売が動くと世界も変わる

米ウォルマート、全商品に環境持続可能性示すラベルを導入へ

ウォルマートは2009年、環境における持続可能性が消費者にすぐ分かるようラベル化する「持続可能性インデックス(指標)」を導入した〔AFPBB News

 もう1つ紹介する環境先進企業がウォルマートです。同社はエネルギー消費効率の改善のため、店舗のエネルギー消費の30%削減や商品の搬送トラックの燃費の25%向上などの環境プログラムを2005年に発表しました。

 ウォルマートについては、あまり日本では馴染みがない会社かもしれませんが、2010年のフォーチュン500で第1位に輝く、世界最大企業かつ最大小売業者なのです。ちなみに日本の西友の親会社でもあります。

 ウォルマートのその“巨大さ”を示すいくつかのデータを紹介します。

 ● 2009年売上高:4050億ドル(36兆4500億円)
 ● 世界の15カ国に有する店舗数:8650店舗
 ● 従業員数:200万人
 ● 週に来店する客数:米国人口の半分以上にあたる2億人
 ● 世界中に抱えるサプライヤーの数:10万社
 ● 全米最大の民間電力消費者
 ● 全米第2位の大型トレーラートラック保有者(7万2000台)
 ● ウォルマートを国とすると中国の第6位の貿易相手国

 ウォルマートは、2005年に発表した環境プログラムを一歩進め、さらに以下の3つのサステナビリティ(持続性)を目標に掲げています。

 ● 店舗で消費されるエネルギーを100%リニューアブルエネルギーで賄う
 ● 店舗からの廃棄物をゼロにする
 ● 資源と環境にやさしい商品を取り扱う

 これらサステナビリティの目標達成のために様々なプログラムを実施しています。例えば、店舗の屋根にソーラーパネルを設置するのもその活動の一環です。