米配車サービスのウーバー、性的暴行多発報道に反論

南仏ボルドーで行われた配車サービス「ウーバー(UBER)」に対する抗議デモに参加したタクシー(2016年1月26日撮影)〔AFPBB News

 しばらく前のことです。「AI」とか「ビッグデータ」という言葉に「よく分からない恐怖心がある」という方からお話を伺いました。

 「人間の脳を超える知性」なんてものが出てきたら、いったい世の中はどうなるのだろう。元来ITとかコンピューターは苦手な方だ。もしかすると仕事がなくなってしまうのではないか・・・。

 そんな懸念をお持ちでした。確かに「AI的なるもの」が発達することで、なくなる仕事や変質する業界があるのは間違いないと思います。

 しかし、ほとんど影響を受けない分野、AIやビッグデータ的アプリケーションが普及することが伸びる業種などもあるはずです。

 少し関連の問題を考えてみましょう。

UBERはTAXIを駆逐するか?

 例えばUBERというシステムがあります。自動車を配車するウエブサイトでありアプリケーションですが、2009年にスタートしてまだ10年を経過しませんが米国の市民生活になくてはならないものになっている。

 一言で言うと「オンデマンド・タクシー」のようなもので、スマートホンから「配車してくれ」と呼び出すと、(地域にもよりますが)3~5分くらいで自分のいる場所に車がやって来て、行きたい場所まで運んでくれる。

 しかもでタクシーよりずっと安い。支払いはキャッシュレス、すべてクレジットカードで行い、利用した記録、経路などもすべて残っており間違いが起こる確率が極めて低い。

 日本でも2013年から羽田空港と都内の一部を結ぶエリアで営業が許可されていますが、他の地域でのUBER展開は「白タク営業に当たる可能性がある」として許可が下りないといった事態が発生しています。

 UBERのシステムはAIやビッグデータが持つ美点・長所とリスクを典型的に示しているように思うので、これを例に説明してみましょう。