1月3日、サウジアラビアのジュベイル外相は首都リヤドで記者会見を開き、「イランとの外交関係を断絶する。イランの外交関係者に対し、48時間以内に国外に出るよう要請した」と発表した。
事の発端は、1月2日、サウジアラビアが、反政府活動を主導したとしてイスラム教シーア派指導者であるニムル師の死刑を執行したことだった。
イランではこれに抗議する群衆がテヘランのサウジアラビア大使館と第2の都市マシュハドの領事館を襲撃した。イランの最高指導者ハメネイ師も「(二ムル師の処刑を)神は許さない」と非難した。
イランの治安当局は事態を鎮静化するために大使館襲撃に関連して44人を拘束する。またロウハニ大統領も「大使館襲撃は到底正当化できないものだ」と表明した。しかし、サウジアラビア側は「イランの歴史は、アラブ問題に対する負の干渉と敵意に満ちており、常に破壊を伴っている」として、先にキレてしまったようだ。
その後1月4日に、サウジアラビアに続いてバーレーンとスーダンもイランとの国交断絶を発表した。バーレーンとスーダンはサウジアラビアと同じくイスラム教スンニ派が主勢力を占める。