中国、南沙諸島に3本目の滑走路建設か 米シンクタンク

軍用機から撮影した南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島)のミスチーフ礁(2015年3月11日撮影、資料写真)。(c)AFP/RITCHIE B. TONGO〔AFPBB News

 南沙諸島(スプラトリー諸島)に中国が建設している人工島をめぐって、アメリカと中国の間で応酬が激しくなっている。ところが、日本では南沙諸島や南シナ海の問題はさしたる関心が持たれていないようである。

 南沙諸島問題の渦中にあるアメリカ海軍関係者の中には、「国際社会に向かって積極的平和主義を標榜し、国内でも新安保法制を成立させた安倍政権は、国際平和秩序を揺るがしつつある南シナ海問題に積極的に関与してくるものと思っていた。だが、その動きが見られない。相変わらず南沙諸島紛争は“対岸の火事”と考えているのであろうか?」と疑問の声を上げる者もいる。

激しさを増す米中間の応酬

 アメリカでは、中国の人工島建設に関して、太平洋軍の主導のもとに国防当局が強硬スタンスに舵を切り始め、オバマ政権としても口先だけの強硬姿勢では済まなくなってきている。

 もちろんアメリカ海軍が強硬姿勢を取り始めたといっても、南シナ海に空母打撃群を派遣して威嚇しようというわけではなく、中国人工島の12カイリ内水域や上空に軍艦や航空機を派遣しようというだけである。