「カラダによい水」は薬にも毒にもならない

謎多き「機能水」の正体(前篇)

2015.10.16(Fri)漆原 次郎

平岡 まず、クラスターを小さくすることは、地球上の水の物性を変えることに等しく、そんなことはできないと思います。仮に小さくすることができたとしても、それが体によいかどうかはまた別の話です。

企業は“グレーゾーン”の表現で宣伝

――抗酸化作用やナノクラスター化を宣伝する水を製造または販売する企業のホームページを実際に覗いてみると、健康効果に期待してしまうような文言が見られますね(下の表)。

抗酸化作用を宣伝する水と、水分子のクラスターサイズを小さくしたと宣伝する水の、企業ホームページでの説明文言(参考:各企業ホームページより筆者作成、最終確認2015年10月13日) 拡大画像表示
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平岡 健康効果の実証がないものを健康効果があるとして宣伝すれば、法律的にまずいのですが、企業は“グレーゾーン”的な表現で宣伝しています。「何々と言われています」とか「みなさんの健康を願って販売します」とかいった表現です。

――もし、企業が自分たちの水の健康効果に自信をもっているなら、トクホに申請するといった手もあると思います。

平岡 仮に効果を実証できる自信があっても、多くの企業は中小企業ですし資金力があまりないのでしょう。だから“グレーゾーン”の表示が多くなるのだと思います。

――しかし、宣伝文句を見たら、「飲めば健康になる」と考えてしまう人もいるのでは?

平岡 そうなのかもしれません。けれども、こうした類の水のほとんどは、"薬にも毒にもならない”ものです。つまり、飲んだとしても体に悪影響はほとんどない。すると、行政などの取り締まる側も放っておいてもいいかとなってしまう。そういう現状があるのだと思います。

後篇へ続く)

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