環境も素晴らしい。多くの大学は郊外の広大な敷地にあり、多くの学生は、親離れして寮に住み、同じ時間と場所を共有します。立派な図書館は夜遅くまで開いていて、文献はネットですぐ入手できる。勉強しない言い訳は見つけられません。

 成績は妥協なくつけられるので、努力した人にはその証拠がきちんと残る。企業も成績を信用して重視します。

 国際力とは、「日本以外のどこの場所にいても、変わらぬ自分としていつも通りの実力を発揮できること、学んでいけること」だと思います。しがらみからの脱却、自己確立、多文化・英語でのコミュニケーション能力にちょっと自信を持てるようになれば、国際人としての基礎は完了です。

20代半ばまでに3年間、海外留学することを目指して

 年功序列ではない実力主義の中では、若いうちから活躍した人がキャリアのために圧倒的に有利です。若者には厳しい時代になりました。大学で遊んでいる暇などありません。限られた時間で、実力と国際力の双方の土台作りを達成しなくてはなりません。

 国内で育った人が国際力をつけるのはなかなか大変です。個人差があるので一概には言えないのですが、留学すると時間の経過とともに、次のような変化を遂げるのではないかと思います。

3か月で、悩む
1年で、慣れる
2年で、馴染む
3年で、中身ができる

 最初の3か月はいろいろな問題に直面して悩みます。そのうち1年もすると、みんなについていけるくらいに慣れて、2年も経てばみんなと同じ土俵に立て馴染みます。そして3年もたてば、本来の実力を発揮して中身のある成果物が出始めます。