インテルのスマホ戦略に疑問

 米インテルは9月26日、中国の紫光集団(北京市)と提携し、90億元(約1600億円)を投じて、紫光グループ傘下の事業会社に20%出資すると発表した(「日本経済新聞」2014年9月27日)。

 この提携でインテルは、紫光傘下の半導体設計専門会社ファブレスの展訊通信(スプレッドトラム)と、スマートフォン用プロセッサを共同開発し、2015年後半に共同で売り出す計画であるという。

 インテルはPC用プロセッサで世界シェアの約8割を独占しているが、スマホ用プロセッサでは、2014年第1四半期時点で、たったの0.4%しかシェアがない(図1)。インテルのブライアン・クルザニッチCEOは、「世界最大のスマホ市場である中国での今回の提携は歴史的な意義を持つ」とコメントし、今後の反転攻勢に意気込みを見せている。

図1 スマホ用プロセッサの企業別シェア
出所:米ストラテジー・アナリテイック、2014年1~3月期(日経新聞9月18日)

 しかし私は、この提携も含めてインテルのスマホ事業には期待が持てないと考えている。率直に言えば、スマホに執着するのは止めて、さっさと撤退した方がよいのではないかと思う。