今週はタイトルをやや刺激的につけさせていただいたこともあり、1位は「小保方晴子との心中を選んだ早稲田大学」だった。筆者である東京大学の伊東乾さんは、早稲田大学について厳しく書くことに申し訳ない気持ちを表明されていたが、早稲田出身の編集者が卒業生の立場からあえて厳しいタイトルをつけさせてもらった。
早稲田の対応には疑問符
読売新聞も社説で同じように早稲田が打ち出した方針に強い疑問を投げかけていたが、まさにその通りである。
博士論文を通してしまった教授陣を守るためとしか思えないような今回の発表は、陳腐で未来のない「組織防衛」なる行為そのものである。
理化学研究所の対応と似たような対応ぶりに、マスコミ人を多く輩出してきた早稲田のレーゾンデートルとはいったい何なのか、かなり怪しくなってきた。
もっとも、この大学は集まり参じる学生と、身分の保証された教授陣の間には大きな溝があるのかもしれない。
早稲田という校風は学生たちが作っているもので教授陣が作っているのではないとすれば、納得もいく。
それにしても伊東さんが書かれているようにもはや一流大学とは言えないのはとても残念であるが仕方がない。
さて、それ以外では、中国での賞味期限切れ肉を混入していたことが明らかになる前の記事だが、「『最もまずいハンバーガー』の烙印を押されたマック」が7位に入った。
偶然とはいえ、このような問題が起きる企業には経営に何かしらの問題があるのは事実だろう。
それ以外の記事では、やはり中国問題がよく読まれている。なかでも面白い指摘がされているのが、宮家邦彦さんによる「西沙諸島から巨大オイルリグを撤収した中国の思惑」。
中国の方針大転換とも取れるような"撤収"だが、背景には中国らしい戦略が隠されているという。
また、インド洋で消息を絶ってから時間も経っていないなかで起きたマレーシア航空機17便の撃墜についてもよく読まれている。
ブラックボックスは英国へ、遺体はオランダへと運ばれることになったことも興味深い。そのあたりを解説しているのが8位の「マレーシア航空機撃墜、必死で出口を探すプーチン」である。
民間航空機の撃墜は非常に不幸なことだが、歴史的にはそれによって紛争を解決する糸口をつかめることも多々あったという。今回もそのような結果を期待したい。