職場を選ぶというのは、自分の欲しいものに対してどれだけ会社が満足させてくれるかという取捨選択です。欲しいものは、お金、やりがい、ネームバリュー、社会的意義、組織への愛着心などいろいろです。
欧米のグローバル企業では、経営者、従業員ともベクトルが成長と利益に直接向かっていると感じます。
競争に勝って1位になるというDNA
もう少し話を進めましょう。会社には目標があります。例えば、全世界のリーディングカンパニーになろうとか、シェア1位になるとかです。
会社が「社会の公器」であれば1位を目指さなくても、継続的に存続できる程度に利益を出して、雇用を確保して、顧客に選ばれる程度に満足度を上げればいいはずです。みんなが暮らせる傘のような役割を果たせばそれでいいわけです。
なぜ1位を目指さなくてはならないか、理屈的には産業内でリードするポジションを得ることで競争上優位に立ち継続的に高い株主への利益の還元ができるということなのでしょうが、本質的には負けたくないという競争本能なのだと思います。
とにかく1位になりたいのです。それはスポーツでもゲームでも同じです。最大の力を発揮してより上位に上り詰めたい。
スポーツでもゲームでもルールがあるように、ビジネスにも法令や規制というルールがある。ルールを守る範囲で、余計なことは考えずに自由に1位を目指して前に進む、それがグローバル企業のしていることです。
そこで働くなら、そのゲームに乗らなくてはならなりません。売り上げや利益や将来性で一番になれるよう貢献すること、そして同時に自分が得たいものをゲームに乗ったうえで獲得するのです。
では、働く者としての立場から見るとどうなるでしょうか。外資系に勤めて得られるものは、会社の目的である成長と利益に合致する限り、良い仕事をして良い報酬を得る、将来のキャリアにつながる機会が提供されるであろうし、様々な提案を受け入れて仕事をする満足感、達成感を感じられるでしょう。
外資系は、一般に法令などのルールは神経質なほどに守ります。働く者が法令上問題なことを強いられることはまずないはずです。