しかし、日本企業の管理職に占める女性の比率は、2012年時点で6.9%(賃金センサスを基にリクルートワークス研究所が試算)。30%にはほど遠い状況だ。

課長(相当職)以上に占める女性比率の推移(1982~2012年)。管理職に占める女性比率は6.9%に過ぎない(2012年)。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(賃金センサス)よりリクルートワークス研究所作成
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 「グローバル化が進み、技術発展のスピードが早い現代において、重要になるのは意思決定ボードの多様性。企業の舵を取るチームの中に女性がいれば、多様な価値観での判断が可能になるはず。そのような意味で、女性管理職の比率を上げ、女性リーダーを増やすことは大切な項目になってきます」

 そう語るのは、リクルートワークス研究所の主任研究員・石原直子氏。また、企業の人材育成の面でも、女性リーダーの増加はメリットがあるという。

 「人材評価にも多様性は必要です。マネジャークラスに女性が増えれば、男性リーダーが持ちにくい視点で社員を評価し、より柔軟な育成ができると思います。例えば女性社員は、120%と言えるくらいまでの自信がないと、上司に『できます』と言わない傾向にあるのです。それは、時として上司から意欲がないように見えてしまう。ただ、同じ女性の上司がいれば、その部分を汲み取りながら指導していけるかもしれません」(石原氏)

 ではなぜ、日本では女性リーダーが増えないのだろうか。

新卒採用と管理職で、女性の比率が異なる理由

 新卒採用などにおいて、男女比率がほぼ半々、あるいは女性の方が上回っているケースは今や珍しくない。しかしそのような企業でも、管理職のメンバーはほとんどが男性社員ということがある。入口は“フェア”でありながら、管理職までたどりつく女性は少ない。

 その理由として、石原氏によれば「リーダーを希望する女性が少ない」という面もあるという。例えば、女性管理職が少ない企業にその理由を聞いた厚労省の調査(「平成23年雇用均等基本調査」)でも、「女性が希望しない」という回答が17.3%だった。