販売期限切れの食品を売るスーパーの狙いとは?

「食品ロス」は減らせるのか

2013.12.06(Fri)白田 茜

 品質の良さと種類の豊富さで定評のある米国のスーパーマーケットチェーン「トレーダー・ジョーズ(Traeder Joe’s)」は2014年、食品ロスの削減を目的としたスーパー「デイリー・テーブル(Daily Table)」を立ち上げるという。店頭で販売できる期限が過ぎていても安全に食べられる商品を低価格で提供する方針だ。

 同チェーンは、スーパーが販売期限切れで処分してしまう食品や、見た目が悪い規格外の野菜や果物などを低価格で販売し、消費者に賞味期限に対する正しい知識を学んでもらうことを目的としているという。

 米国の食品の期限表記には、「Expiration Date(消費期限)」「Used-By(消費期限)」「Best If Used Before(賞味期限)」「Sell by(販売期限)」などの複数の表示があり、消費者の混乱を招いているという意見もある。

 デイリー・テーブルの店舗はスーパーとレストランが合体したような形態になる予定だという。この店舗は食品ロスを減らす足がかりに過ぎないかもしれない。しかし、まだ食べられるものを廃棄し、結果としてコストに撥ね返っているということを問題提起しているのではないだろうか。

問われているのは消費者の感覚

 上述した日本での実証実験では、納品期限を「3分の1」を「2分の1」に緩和すれば、卸の食品ロス削減には一定の効果があることが分かってきた。しかし、店頭で商品を販売できる販売期限が変わらなければ、小売の食品ロス削減に繋がらないという意見もある。食品ロスを削減するためには「賞味期限まで期間が長い」ことが商品の価値と化している状況を変えていかなければならないだろう。

 とはいえ、「なるべく賞味期限までの期間が長いものを買いたい」という消費者の意識を変えることは容易ではない。そこで、賞味期限の近いものから買ってもらえるように、段階的に値引き販売をして賞味期限に近いものから売れるように工夫するスーパーも現れてきた。

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