この1週間は1年のうちで最も変化のあった週と言えるのではないだろうか。あらかじめ結果が見えていた出来事も多かったのでインパクトに乏しいようには見えるものの、日本や世界が大きく変わる可能性を秘めたニュースが多かった。
不安定化する欧州、成長路線に突き進むロシア、そして原発
5月5日:北海道電力泊原子力発電所3号機が停止、これで日本で稼働している原発は1基もなくなった。
5月6日:フランスで大統領選の決選投票が行われ、現職のニコラ・サルコジ大統領が社会党のフランソワ・オランド前第一書記に敗れた。
社会党の大統領が誕生するのは1995年に退陣したフランソワ・ミッテラン氏以来17年ぶり。
5月6日:ギリシャで総選挙があり、財政緊縮策を推進してきた連立与党が敗北、過半数割れを喫した。
6月17にも再選挙という案も浮上、ギリシャがEUから離脱する可能性がゼロではなくなった。
5月7日:ロシアで第4代大統領にウラジーミル・プーチン氏が就任、すぐさまドミトリー・メドベージェフ前大統領を首相に任命した。
5月18~19日に米国のワシントンで開かれるG8(主要国)首脳会議にはプーチン大統領は欠席を表明、北方領土問題を話し合いたかった野田佳彦首相は肩透かしを食わされた格好に。
5月9日:小沢一郎・民主党元代表に対する1審の無罪判決に対し、検察官役の指定弁護士が判決を不服として東京高裁に控訴した。
無罪が確定すると見られていた越山会の土地取引を巡る政治資金規正法違反の裁判は、新しい証拠のないまま長引くことが決まった。
新聞の1面を飾ったニュース以外でも、こんな出来事があった。