米アマゾン・ドットコムは14日、同社初のタブレット端末「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」と、同じく同社初となるタッチパネル搭載電子書籍端末「キンドル・タッチ(Kindle Touch)」を予定を早めて出荷すると発表した。
キンドル・ファイアは当初15日を予定していたが、1日早めて14日とし、キンドル・タッチは21日としていた出荷日を、6日早めて15日にした。
米国ではまもなく1年で最も消費が伸びると言われるホリデーシーズンが始まる。新製品の市場投入を早めることで顧客を囲い込むのが狙いだ。
端末価格、過去4年で2割に低下
これらキンドルの新モデルのうち最も注目されているのが、7インチのマルチタッチカラーディスプレイを搭載したキンドル・ファイアだ。アマゾンのサービスから書籍や、新聞、雑誌の電子版を購入でき、映画やテレビ番組のストリーミング配信も受けられる。
このほか端末にアプリをダウンロードできるなど機能は盛り沢山だが、それでも価格は199ドルと、米アップルの「アイパッド(iPad)」の半値以下だからだ。
しかし13日付の米ニューヨーク・タイムズの記事は、キンドル・ファイア以外の従来型電子ペーパー搭載端末に注目しており、そちらの方が高い競争力を持つと伝えている。
アマゾンは、従来の6インチ型白黒電子ペーパーを備えたキンドルの新モデルと、同じく6インチ型白黒電子ペーパーとタッチパネルを備えるキンドル・タッチ、無線LANだけでなく、携帯電話回線を介してネット接続できるキンドル・タッチ3Gの、合計3種類の新モデルを用意している。
それぞれの米国での価格は、109ドル、139ドル、189ドル。これだけでも十分に価格競争力があるのだが、これら3モデルにはいずれも広告表示付きの「スペシャルオファーズ」と呼ぶモデルが用意されており、そちらを選ぶと、79ドル、99ドル、149ドルになる。