漁業者の挑戦を阻もうとするのは誰だ?

2011.06.20(Mon)高成田 享

 そこで、「第1グループ」という言葉のあとに(第1順位)、「第2グループ」のあとには(第2順位)と書き足した修正文書を事務局に送った。

 その後、水産庁のメールにあった解説を改めて読んだら、この「順位」という言葉を削ることで、従来の運用とは変わらないという解釈ができるように、という意図が隠されていることが分かった。霞が関の修辞学で、調整案の骨抜きを図ろうとしたのだろう。

漁業者たちの挑戦の土台となってほしい

 私は水産庁の官僚たちの努力をつぶしてしまったのかもしれない。だが結果的には、若い漁業者が何かをやろうとする時に、漁協の長老たちにつぶされず、動きやすくなる土台をつくったと思っている。

 最初の知事案には「漁民が追い出される」と懸念した水産関係の人たちも、この調整案には多くが納得し、「これに反対しようと言うのは、漁協という組織を守ろうとする人たちだけ」という声も受け取った。

 この調整案で、構想会議での一応の合意はできた。だが、実際に具体的な政策を作るのは水産庁だから、また骨抜きになる可能性は十分にある。

 さて、調整案を構想会議で説明した数日後、7月に予定されていた講演会が相手側の都合でキャンセルという連絡が入った。実はダブルブッキングをしていたので、救いの手になったのだが、どんな会だったかと調べたら、主催者の1人に漁業団体が名を連ねていた。

 当初案よりはずっと穏やかな内容になったのだから、感謝されてもいいくらいだ、などとは期待しないが、この間のいきさつを知っているのは少数の役人だけだ。

 それなら、修辞学をつぶされた役人のいたずら? まさかね。

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