難関大学で学位を取得したとは考えられない語学力
4.都議会において、小池氏が充足して卒業したと述べるカイロ大学卒業のために必要な条件はいかなるもので、学籍番号は何番だったかを、上田都議から質問されているが、小池氏は答弁を拒否している。
5.イスラム思想研究者でアラビア語通訳の飯山陽氏(東大博士)は、小池氏のアラビア語でのインタビュー動画を見て、小池氏のアラビア語は2歳児レベルと断じ、筆者と一緒に小池氏のインタビュー動画を見たエジプト人ジャーナリストは、日本で6ヶ月勉強した程度と断じている。飯山氏は小池氏のアラビア語を評価する動画の中で、小池氏のアラビア語は「気持ち悪い」と10回くらい言っているが、筆者も同感で、年数が経って衰えることを考慮に入れても、「とてもよい面会」を「とても美味しい面会」と言い間違えるなど、アラビア語で大学教育を受け、試験を突破できたとは到底思えない。
なおこうした批判が出るたびに、小池氏や支持者と思われるX(旧ツイッター)のアカウントから、小池氏が故ヤセル・アラファトPLO議長など要人の通訳をしているとする写真が拡散されるが、あれは写真を撮っていただけである。筆者は「小池百合子は要人のインタビューや会談があると、『わたしに通訳をやらせてくれ』と外務省やテレビ局に猛烈に売り込んできて、エジプト口語交じりの滅茶苦茶なアラビア語で通訳の真似事をし、写真を撮り、その写真を持ってまたテレビ局に売り込みに行く」と呆れていたのを、当時の外務省や中東駐在の商社マンたちから直接・間接に聞いている。
小池氏が、本当にアラビア語ができるのなら、やって見せればいいだけの話で、都議会でアラビア語での答弁を求められても逃げているのは、できないからに他ならない。
6.2020年6月15日に公開された卒業証書、卒業証明書にも数多くの疑問点が残る。石井妙子氏は著書の中で、小池氏は、タレント時代に手に入れた卒業証書は作りが杜撰だったため、『振り袖、ピラミッドを登る』の扉では、アラブの民族衣装姿の自分の写真とコラージュして隠し、その後、公開した卒業証書を手に入れたのではないかと推測している。
2020年6月に公開された卒業証書は、1978年11月に作成されたと書かれているが、エジプト外務省の認証もなく、収入印紙も貼られていないため、本当にそのころ作成されたものか確認のしようがなく、石井氏の推測を否定できない。またアミード(学部長か学生部長)のサインが、この年度の卒業証書のアミードのサインと異なっている。
卒業証明書のほうは、左下のスタンプの鷲のマークと上部にある「カイロ大学」という文字は読めるが、スタンプの下部にある部署名が判読不能である。またそれにくっ付くようにして逆さに押されているスタンプは「クッリーヤ(学部)」の文字は読めるが、何学部かは判読不明である。この点は、2人のエジプト人に見せたが、やはり「読めない」との回答だった。
小池氏に関わる敬称・動詞・形容詞・人称代名詞がすべて男性形で書かれているのは従来から指摘している通りだ。学部長のサインもこの年度の文学部の卒業証明書にあるサインと異なっている。これらについても、小池氏はほとんど何も説明していない。