15〜24歳の4人に1人が失業
住宅問題が象徴的な例だ。
主要都市では住宅が決定的に不足し、特に首都ストックホルムの住宅価格は大きく跳ね上がった。2020〜2021年には、コロナ期の超低金利で住宅価格がさらに値上がりし、上昇率は2021年に10%超を記録している。
少し前に、スウェーデン第二の都市、ヨーテボリの高校を卒業した生徒が、ストックホルムに進学するのに住居が見つからないというので、筆者が探すのを手伝ったことがある。日本語を履修していた生徒だったので、ストックホルムの日本人会をはじめ、あらゆる伝手にあたり、数百人にものぼる方々の協力を得てやっと1部屋見つけた。
経済面の負担も深刻だ。
OECDのレポート「Taxing Wages 2025:Sweden」によると、スウェーデンの国民負担率は41.5%とOECD平均(34.9%)を大きく上回る(2024年速報値・2025年公表データ)。そこにインフレによる生活費の高騰が重なる。
さらに15〜24歳の失業率は24.3%に達する。スウェーデン統計局の2月24日の発表によると、国全体の失業者数も3年連続の増加をしており、新型コロナウイルスのパンデミックが発生した2021年のピーク時と同水準だ。
こうした負担が増える一方なのに、福祉の質は低下している。
医療費は無料であっても、深刻な人員不足と資金不足により、実際に医師の診察を受けるまでの待ち時間は耐え難いほど長い。