不動産市場対策の具体策は
「北京・天津・河北省、(上海を中心とした)長江デルタ、広東・香港・マカオ・グレーターベイエリアがワールドクラスの都市群を作り上げていくことを支援する。ハイスタンダード、ハイレベルの雄安新区の建設を推進する」
北部・中部・南部の経済圏の発展は理解できるが、習近平主席の肝煎りで、内陸部の河北省に建設中の雄安(シオンアン)新区は、本当に発展していくのか?
「初婚・第一子出産家庭の住居保障を強化し、多くの子女を持つ家庭の住宅環境改善のニーズを支援する。出産保険制度と産休制度を整備する」
中国は14億もの人口を抱え、悪名高かった「一人っ子政策」も10年前に廃止したが、足元では少子化に悩んでいる。昨年の婚姻カップルは676組と、ピーク時の2013年と比べて半減した。こうした傾向は、順調な人口ピラミッドを貫く隣国のインドとは対照的だ。
「社会主義の核心的価値観を文化建設の指針とする」
習近平主席は殊の外、社会主義文化にこだわりが強い。「社会主義の核心的価値観」とは、習近平主席が唱える「中国人が備えるべき12の美徳」で、富強・民主・文明・和諧・自由・平等・公正・法治・愛国・敬業・誠信・友善を指す。いまの中国にどこまで備わっているのかは不明だが。
「不動産市場の安定化に注力する。都市部の実情に応じた施策で、新規供給を抑制し、在庫を減らし、供給を最適化し、多様なルートで在庫の商品型マンションの活用を模索し、在庫の商品型マンションを重点的に買い上げて、(低所得者向けなどの)保障性住宅などに充てることを奨励する」
かつてGDPの3割を占めていた不動産が崩壊状態にあることが、中国が一向に経済復興できないネックになっている。ところが中国政府の対策には、どうも「本気度」が見えない。これは習近平主席が、かつての不動産バブルに嫌悪感を示していたことと無関係ではないだろう。