「労働年齢人口の平均教育享受年数は11.3年に増加し、平均寿命は79.25歳まで延びた」
1980年代から続けた「一人っ子政策」は何かと評判が悪くて、10年前に撤廃した。それでもなかなか子供は増えないが、撤廃措置は教育と長寿の面から見ると、プラス効果もあったかもしれない。中国人はこの30年で、本当に長寿になった気がする。
GDP成長率の目標、ついに5%を割り込む
「2035年の一人当たりGDPを、2020年の2倍にし、ミドルクラスの先進国のレベルまで達する基礎を築く」
これは現在の長期不況が、いつ改善に向かうかによるだろう。
「全人民の『共同富裕』の推進を際立たせる。中国式近代化は、全人民が共に豊かになる近代化である」
1953年に毛沢東主席は、「共同富裕」(全員が平等に富裕になっていく)を唱え、中国を社会主義国に導いた。その後、改革開放に舵を切った鄧小平氏は、1985年頃から「先富論」(先に富裕になる人からなる)を提唱し始めた。習近平主席は、「先富論」によって社会格差が増したとして、2021年から再度、「共同富裕」を唱え始めた。これには「経済成長に水を差す」と一部反発もあったが、いままた正面突破していくということだ。
「労働年齢人口の平均教育享受年数を11.7年に増加させ、平均寿命を80歳に引き上げる」
これは達成できるだろう。
「今年の発展の主要予定目標は、以下の通りとする。GDP成長率は4.5%~5%、都市部の調査失業率は5.5%前後、都市部の新規就業者数は1200万人以上、住民消費者物価指数(CPI)の増加は2%前後、住民所得の伸びはGDPと同水準、食糧生産量は7億トン前後、単位GDPあたりのCO2排出量低下は3.8%前後とする」
2023年~2025年はGDP成長率の目標が5.0%前後だったが、ついに落とした。これは予測していた。昨年第4四半期に成長率が4.5%まで落ち、5%の維持は事実上、不可能になりつつあったからだ。そもそもGDP成長率自体が、実体経済を反映しているのかという疑問は、前述のように起こっている。
だが私がもっと信じられないのが、失業率と就業者数だ。CPIは昨年も目標が2%だったが、結果は0.2%だった。すなわち、インフレを警戒して設定した目標だったが、デフレに向かっているのだ。食糧7億トンは達成すれば3年連続となるが、耕作地を増加させる政策を続けており、可能だろう。