通商弁護士と通関業者は対応に大わらわ
その一方で、通商弁護士と通関業者はビジネスに備えている。
還付までどの程度待たされるかについては見方が割れており、小規模な企業では還付手続きの費用や手間が割に合わないかもしれないものの、週・月単位ではなく月・年単位の時間がかかることになりそうだ。
継続される関税と新たに始まる関税に、徴収された関税の還付が加わるとなれば、今から11月の中間選挙にかけて政治問題化することは必至だ。
もしトランプに少しでも理解力があるのなら、これ見よがしに還付を急がせるだろう。
これに「関税の配当」というラベルを貼り付けて、トランプの公約通りになっていないことに誰も気づかないことを祈るかもしれない。
だが、トランプ政権は交渉を通じて、またときには一方的に関税率を引き下げてきたとはいえ、トランプ自身はこの関税がどれほど不人気になっているか理解できていないフシがある。
摩擦の種になりかねないこととしては、もう一つ、関税コストを実質的に負担した人とこれから還付を受ける人とが異なる「ミスマッチ」が挙げられる。
還付金は関税を支払った「登録輸入者(IOR)」に支払われるが、もしそれが消費者と直接向き合う小売業者――あるいは卸売業者――で、すでに関税コストを顧客に転嫁していたら、法的には違うとしても道義的には自分たちこそが還付を受けて然るべきだと顧客側が思うかもしれない。
関税の還付請求を支援している小規模事業者団体メイン・ストリート・アライアンスは、請求には顧客の反発を買うリスクが伴うことを認識しており、還付は消費者の利益になると主張するための指導を加盟企業に提供している。
関税コストの補償を題材にしたマーケティング活動を行う企業もすでにある。