浮世絵からの影響?

クロード・モネ《昼食》1873年頃、油彩・カンヴァス、オルセー美術館蔵 Photo © GrandPalaisRmn (musée d’Orsay) / Franck Raux / distributed by AMF

《かささぎ》には日本美術からの影響も指摘されている。1867年にパリ万国博覧会が開催され、若き芸術家たちは日本の美術工芸品に感嘆の声を上げた。特に多くの画家を魅了したのが浮世絵。パリ万博の出品目録によると葛飾北斎、歌川広重、渓斎英泉らの作品が出品されている。

 1867年のパリ万博にはモネも訪れている。モネもまた浮世絵に魅了され、その後1870年代に入ると浮世絵の収集に夢中になった。《かささぎ》が浮世絵から影響を受けた作品であるという確証はないが、大胆な構図は実に浮世絵的だと感じる。“川の流れを遡っていくとその奥にちらりと富士山が見える”といった浮世絵的なおもしろさがあり、親近感が湧いてくる。これが日本人に人気が高い理由のひとつといえるのではないか。

修復後、世界で初めて公開

《かささぎ》を所蔵するオルセー美術館ではクロード・モネの没後100年を記念し、モネの主要な作品数点を修復。《かささぎ》もそのうちの一点で、今回の日本での展示が修復後世界初公開となる。

 オルセー美術館は「経年劣化により黄変した上層のニスを取り除いたことで、モネの清々しく鮮やかな色彩がよみがえった」と言う。その言葉通り、作品と向き合うと白がきれいに、より“白っぽく”なったと感じる。それにともない、青色、すみれ色、バラ色といった白と組み合わされている色が際立って見えるようになった。あらためて、雪景色は白一色ではなく、色彩にあふれた世界だと気づかされる。

「モネ没後100年 クロード・モネ ―風景への問いかけ」
会期:開催中~2026年5月24日(日)
会場:アーティゾン美術館
開館時間:10:00~18:00(3月20日を除く金曜日、5月2日(土)、5月9日(土)、5月16日(土)、5月23日(土)は〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:3月16日(月)、4月13日(月)、5月11日(月)
お問い合わせ:ハローダイヤル 050-5541-8600
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/monet2026/