全ての試合が2時間で終わるのなら、2部制の日程は、

第1試合:8時開始 10時終了
第2試合:10時半開始 12時半終了
第3試合:16時15分開始 18時15分終了
第4試合:18時45分開始 20時45分終了

 となるはずだった。

 しかし酷暑の時代になって、試合時間は伸びる傾向にある。試合途中に8分間の「クーリングタイム」をとるからだ。また、これまで急かす一方だった審判は、今では選手の状態を見て、少しでも苦しそうな表情をすれば水分補給を促したり、エアコンが利いたベンチで休ませたりする。そうした時間も含め、高校野球の試合時間は伸びる傾向にあるのだ。

酷暑の下での試合観戦はファンにとっても苛酷。夏の甲子園大会ではスタンドに向かう階段入口ゲートからも暑さ対策のためのミストが噴き出していた(筆者撮影)

 これまでと同様の日程で、夏の甲子園を消化するためには「試合時間の短縮」は、必須だったのだ。

地方大会はもっと苛酷

「7回制」は、全国250もの地方球場で行われる地方大会にも適用される。実は地方大会の方が切実だ。地方球場の中にはナイター設備がない球場もある。ベンチに冷房が入っている球場はほとんどない。そうした厳しい状況の球場でも「7回制」になれば、運営は格段に緩和される。

大阪大会が行われている球場。屋根や庇がない球場もある(筆者撮影)
ファンや応援団にとっては甲子園球場よりも地方大会の球場の方が庇がない分、暑さが厳しい。写真は昨年7月の埼玉県大会の様子(筆者撮影)

「でも、9回までやるのが難しいのは夏だけだろ? 春や秋の大会は、そのまま9回制でもいいのではないか?」

 という意見がある。しかしそもそも同じ競技で、7回制と9回制があるのは、記録としての整合性がない。それだけでなく「7回制」には「酷暑」以外の必然性も存在するのだ。