市場を左右する外国人の不動産投資規制

 不動産投資は金融機関からの調達によるレバレッジを駆使して行うものだが、金利という水面が上昇してくれば当然期待利回りを上げていかなければならない。肝心なのは賃料を払ってくれる借り手側の懐事情如何ということなのだ。

 現在の東京都心や大阪中心部などの不動産マーケットは実需から離れた投資マーケットで支えられている。投資マーケットの論理は今後の不動産価格に大きな影響を及ぼすことになるのである。

 こうした論理を翻す可能性があるのが、外国人による不動産投資熱だ。昨年12月、日銀が利上げを行い、欧米との金利差は縮まったにもかかわらず、ドル円レートは円安に振れるという皮肉な結果になった。世界の金融マーケットで円の信認が落ちていることの表れだ。

 さらに皮肉なことに、金利が上がるにもかかわらず円安状態が継続することは、投資に支えられている日本の不動産マーケットを買い支える勢力が温存されることを意味する。円安が続く限り、日本の不動産は外国人投資家からみて相変わらずの大バーゲンセールであることに変わりがないのだ。

 外国人投資家は区分所有マンションの爆買いだけでなく、アクティビストを通じて日本の大企業不動産の掘り起こし、スピンオフを促し、排出された都心優良不動産を外資系不動産投資ファンドの傘下に入れている。

 こうした事態を改善するためには、現在選挙カーから叫ばれている「外国人規制」の早期実現が欠かせない。相互主義の観点から、「外国人の不動産買いを規制しろ」との主張は根強くある。こうした声に応えて、選挙後、外国人による投資に厳しい規制がかけられるようになれば、不動産マーケットはどうなるだろうか。

 当然だが、現状の実需マーケットにおけるローン水準、不動産投資における期待利回りに収斂する価格に調整されるはずだ。選挙結果とその後の政策から目が離せない。