保護者が「少し易しめの大学付属校」を選ぶ理由
筆者は毎年、毎月のように模擬試験会場で保護者向けに講演している。その度に会場校の校長と話をするのだが、最近よく出るのが大学入試の動向だ。
保護者は「総合型選抜」「学校推薦型選抜」「年内学力入試」と言われても分からず不安を抱いているという。新聞では「入学者の6割が年内入試による」という事実のみが報道されているので、不安や心配が増幅されているようだ。
中学受験生活に入り、1、2年すると気がつくことがある。「子どもを塾に通わせていてもなかなか上位のクラスに上がれない」「わが子はどうも勉強には向かないタイプのようだ」「高校受験では内申がものを言うが、うちの子は高い内申点を取れそうもない」……受験生活で悩みが多く、苦労している保護者ほど、「大学受験でまたこんな思いをしたくない」と付属校を選ぶケースが多い。
といっても、MARCH系はどこも学力が高くないとチャレンジできない。そのため、保護者は大学受験がある進学校ではなく少し易しめの付属校を考えるのではないか。
例えば、「成成明学獨國武(成蹊、成城学園、明治学院、獨協、国学院久我山、武蔵)」の付属校は進学校色が強い。「日東駒専(日本、東洋、駒澤、専修)」のグループでも東洋大学京北、専修大学松戸は進学校色が強い。そこで付属校色の強い日大系の志望者数の増減を調べてみた。

男女とも増が日本大学第一、男女とも減が日本大学第二、日本大学藤沢、男子が増、女子減が日本大学第三と日本大学。男子が減、女子増が目黒日本大学、千葉日本大学第一。日本大学豊山も減だった。
この結果からは増減がほぼ拮抗していて付属校志向が強まったとも弱まったとも言えないが、一昨年、昨年と大学の不祥事で軒並み志望者数を減らしていた日大系がここまで復活していることを見ると、先行きどうなるか分からない大学受験を敬遠したい層が確実に増えていると言えるだろう。